048-753-9998
WEB予約

歯科医院からのお知らせ

歯周病と口臭の深い関係|原因・予防・治療法を徹底解説

はじめに

口臭は多くの方が気になる症状のひとつですが、その大きな原因として「歯周病」があります。実際、日本人の成人の約8割が何らかの歯周病にかかっていると言われており、口臭に悩む患者さんの多くが歯周病を抱えています。本記事では、歯周病と口臭の関係を医学的に解説し、予防・改善のための方法を詳しく紹介します。


歯周病とは?

歯周病は、歯を支える歯肉や骨が細菌によって破壊されていく病気です。初期段階では「歯肉炎」、進行すると「歯周炎」と呼ばれます。放置すると歯がグラグラになり、最終的には抜け落ちてしまうこともあります。

主な症状

  • 歯ぐきの腫れや出血
  • 歯ぐきから膿が出る
  • 歯がぐらつく
  • 口臭が強くなる

歯周病が口臭を引き起こす仕組み

口臭の原因物質は「揮発性硫黄化合物(VSC)」と呼ばれ、歯周病菌がタンパク質を分解する過程で発生します。特に以下の菌が口臭の発生に深く関与しています。

  • Porphyromonas gingivalis(ポルフィロモナス・ジンジバリス)
  • Tannerella forsythia(タネレラ・フォーサイシア)
  • Treponema denticola(トレポネーマ・デンティコラ)

これらは「歯周病原性菌」と呼ばれ、歯周ポケットの奥で繁殖し、強い口臭を発します。


歯周病と口臭の悪循環

  1. 歯周病菌が繁殖 → 揮発性硫黄化合物を発生 → 強い口臭
  2. 口臭によってブラッシングが不十分になる(心理的要因)
  3. プラークが蓄積し歯周病が進行 → さらに口臭が悪化

このように、歯周病と口臭は互いに悪循環を引き起こす関係にあります。


歯周病による口臭のチェックポイント

  • 朝起きたときの口のネバつきが強い
  • 家族や友人から「口臭が気になる」と言われた
  • デンタルフロスを使うと臭いがする
  • 歯ぐきが下がり、歯が長く見える

これらの症状がある場合、歯周病による口臭の可能性が高いです。


歯周病による口臭の予防法

  1. 正しい歯磨き:1日2回以上、歯と歯ぐきの境目を丁寧に磨く
  2. デンタルフロス・歯間ブラシの使用:歯間のプラークを除去
  3. 定期的な歯科検診:3〜6か月ごとにプロのクリーニングを受ける
  4. 生活習慣の改善:喫煙・過度な飲酒を控える
  5. 十分な水分摂取:口の乾燥を防ぎ、細菌の繁殖を抑える

歯周病による口臭の治療法

  • スケーリング:歯石を専用の器具で除去
  • ルートプレーニング:歯周ポケットの奥に入り込んだ歯石や菌を取り除く
  • 歯周外科治療:進行が重度の場合、外科的に歯周組織を改善
  • レーザー治療:殺菌効果があり、歯周病菌を減らす

歯周病と全身の健康

歯周病は口臭だけでなく、心疾患や糖尿病、早産など全身の健康リスクとも関係しています。したがって、歯周病予防は「口臭対策」だけでなく「健康寿命の延伸」にもつながります。


まとめ

  • 歯周病は口臭の最大の原因のひとつ
  • 揮発性硫黄化合物(VSC)が臭いの主因
  • 予防には正しい口腔ケアと定期的な歯科受診が必須
  • 治療により口臭の改善だけでなく全身の健康にも良い影響

口臭でお悩みの方は、自己判断で対策するのではなく、歯科医院での診断・治療を受けることが最も効果的です。モアナ歯科クリニックでは、歯周病治療と口臭対策に力を入れています。お気軽にご相談ください。


関連記事