当院では「歯を残す保存治療」を第一に考えていますが、重度の虫歯や歯周病、根の破折などによって保存が難しい歯に対しては、専門的かつ慎重に抜歯の判断を行います。
患者様の不安にしっかり向き合いながら、できるだけ痛みや腫れを抑えた、安全で確実な抜歯を心がけております。
抜歯が必要になる主なケース
歯は一度失えば二度と元には戻りません。しかし、以下のようなケースでは他の歯や全身の健康を守るために、抜歯が適切な判断となることがあります。
■ 重度の虫歯(根しか残っていない)
-
虫歯が歯根まで進行し、土台を作ることができない
-
歯の破折や感染が広範囲に及んでいる
■ 歯周病による歯の動揺
-
歯を支える骨(歯槽骨)が大きく吸収
-
日常生活で歯がぐらつく、痛む、噛めない
■ 根尖病変の再発
-
根管治療を繰り返しても膿が引かない
-
CT診断で難治性の感染が確認された
■ 親知らず(智歯)の問題
-
痛みや腫れを繰り返す
-
隣の歯を圧迫して虫歯・歯周病の原因に
-
歯並びへの影響や口臭の原因となる
■ 矯正治療や義歯作製に伴う便宜抜歯
-
全体のバランスや噛み合わせを考慮して抜歯が必要になることも
抜歯前の丁寧な診査・診断が重要です
抜歯の必要性は、目に見える症状だけでは判断できません。当院では、歯科用CTやデジタルレントゲンを用いた精密検査を行い、根の形状・位置・周囲組織との関係などを総合的に評価したうえで治療計画を立てます。

主な検査項目:
-
歯根の長さ・形・湾曲度
-
顎の骨の状態・密度
-
神経や血管との距離(特に親知らず)
-
周囲の歯への影響
患者様と相談しながら、抜歯以外の可能性があるかどうかも慎重に検討します。
安全性を高めるための抜歯環境
● 完全個室の処置室を完備
当院では、個室のオペ室で抜歯処置を行っております。他の患者様の視線を気にせず、リラックスして治療を受けていただけます。
● 高度な無菌管理
-
滅菌された器具を使用
-
オートクレーブ(高圧蒸気滅菌)による徹底的な衛生管理
-
エアロゾル・飛沫対策も万全
● 精密機器によるサポート
-
電動注射器で痛みの少ない麻酔
-
超音波骨切削器(ピエゾサージェリー)による低侵襲な骨の処理(※自由診療)
抜歯時の痛みや腫れを最小限に抑える工夫
「抜歯は痛い」「腫れるのが心配」といった声にお応えするため、当院では以下のような工夫を行っています。

① 麻酔前の表面麻酔
針を刺す前に歯ぐきに麻酔ジェルを塗布し、注射時の刺激を軽減します。

② 電動麻酔注射器
一定の圧力で麻酔薬をゆっくり注入できるため、痛みや不快感が少なく、麻酔効果も安定しています。
③ 最小限の切開と適切な圧排
組織をできるだけ傷つけないように、丁寧な切開・剥離を行います。歯根の形状に応じて分割抜歯を行うことで、腫れ・出血を抑えた低侵襲な処置を可能にします。
難しい抜歯にも対応します(水平埋伏智歯など)
親知らずが真横に倒れていたり、骨の中に完全に埋まっている場合は、**「難抜歯」や「水平埋伏歯抜歯」**と呼ばれる特殊な処置が必要です。
当院では、これらの難症例に対しても以下の体制で対応しています。
-
CT画像による術前シミュレーション
-
ピエゾサージェリーでの骨切削
-
分割抜歯法(分割して取り出す)
-
下顎管・上顎洞との位置関係の確認と保護
必要に応じて、大学病院の口腔外科とも連携し、患者様の状態に合わせて最適な選択をご提案します。
抜歯後の注意点とアフターケア
● 抜歯当日の注意事項
-
強いうがいや唾液を頻繁に吐き出さない
-
飲酒・激しい運動は控える
-
喫煙も出血・感染のリスクを高めます
● 抜歯後の腫れや痛み
-
一時的な腫れや違和感は通常の反応
-
処方された抗生物質・痛み止めを指示通り服用
-
熱が続く、出血が止まらない、強い痛みがある場合はすぐにご連絡ください
● 抜歯窩治癒(ドライソケット予防)
ドライソケットとは、血の塊(血餅)が失われて骨が露出し、強い痛みが出る状態です。当院では事前に予防措置を行い、発症リスクを極力低下させます。
抜歯後の治療選択肢(放置しないことが大切)
歯を失った状態を放置すると、以下のような悪影響があります。
-
隣の歯が傾き、かみ合わせが崩れる
-
咀嚼効率が下がり、胃腸への負担増
-
顔貌や発音への影響
-
残っている歯への負担が増大
当院では以下の選択肢をご案内しています:
-
インプラント治療
-
ブリッジ(隣の歯を使って支える)
-
義歯(入れ歯)
ご希望・ご予算・お口の状態に合わせて、最適な補綴治療をご提案いたします。
他院で「抜歯が必要」と言われた方へ
他の医院で「抜歯するしかない」と言われたけれど不安、という方も多くいらっしゃいます。当院では、歯を残せる可能性があるかどうかを再評価するセカンドオピニオンにも対応しています。
-
精密検査(CT・レントゲン・歯周検査など)
-
根管治療や再治療の可能性の検討
-
他の保存療法との比較
抜歯が最善の選択肢なのかを、科学的な根拠とともにわかりやすく説明いたします。
よくある質問
Q. 抜歯後に顔が腫れるのはなぜ?
A. 抜歯による炎症反応や出血によって一時的に腫れることがあります。特に骨の中に埋まった歯を抜いた場合には腫れやすいです。
Q. 親知らずは抜いたほうがいいですか?
A. 痛み・腫れ・虫歯・歯並びの影響などが出ている場合は抜歯が勧められますが、リスクがなければ経過観察も可能です。
Q. 抜歯は怖いのですが、どうすればいいですか?
A. ご希望の方には、笑気吸入鎮静法や**静脈内鎮静法(※提携先)**もご紹介できます。恐怖心の強い方もご安心ください。
まとめ ─ 抜歯は「終わり」ではなく「新しいスタート」です
歯を抜くことは、誰にとっても不安なことです。しかし、正確な診断と、痛みに配慮した抜歯治療、そしてその後の適切な補綴治療によって、お口全体の健康を守る第一歩となります。
モアナ歯科クリニック武蔵浦和医院では、**「できるだけ抜かない」ことと「抜くなら丁寧に」**を両立し、患者様の将来を見据えた治療を提供いたします。
お気軽にご相談ください。